療養型病院の現状とは？“ひどい”と感じる原因と対策を徹底解説

中村

療養型病院に関しては、インターネットで「ひどい」という評判や口コミを見た事があるかもしれません。この記事では、療養型病院の事務長を務めていた私が療養型病院の実態と、「ひどい」と感じる原因、さらにその対策や解決方法について療養型病院を選ぶ際のポイントも紹介しますので、参考にしてください。

療養型病院とは
療養型病院で「ひどい」と感じる主な原因
療養型病院でなぜこのような問題が起こるのか
療養型病院を選ぶ際のポイント
もし療養型病院で「ひどい」と感じたらどうする
まとめ

療養型病院とは

療養型病院という言葉を耳にしたことがあるかもしれませんが、具体的にどのような病院なのかはよく知らない方も多いでしょう。

療養型病院とは、長期間の療養が必要な患者さんを対象とした医療施設です。一般的な病院（急性期病院）とは異なり、患者さんの病状が安定していても、継続的な医療ケアや日常生活のサポートが必要な場合に利用されます。特に、高齢者や慢性疾患を抱える患者さんが入院するケースが多く、日々の医療管理やリハビリテーション、介護サービスが提供する病院のことを指します。

療養型病院の役割

療養型病院の主な役割は以下の通りです。

長期療養を必要とする患者さんへの医療ケア

療養型病院は、病状が安定しているものの、自宅療養が難しい患者さんに対し、継続的な医療ケアを提供します。例えば、脳卒中や心不全、慢性の呼吸器疾患などで、定期的な医療処置や観察が必要な患者さんが対象となります。

リハビリテーションの提供

急性期病院での治療が終わった後に、機能回復や自立を目指すためのリハビリを継続して行う場所としての役割も担います。理学療法士や作業療法士が、患者さんの状態に応じたリハビリプログラムを提供します。

生活支援や介護サービス

療養型病院では、医療ケアだけでなく、食事や入浴などの日常生活のサポートも提供されます。介護が必要な患者さんに対しては、看護師や介護士が日常生活の支援を行います。

療養型病院と他の医療施設との違い

療養型病院は他の医療施設と比較して、特徴が異なります。以下に、急性期病院や介護施設との違いを示します。

急性期病院との違い

急性期病院は、手術や集中治療が必要な急性の症状を持つ患者さんの治療を行うのに対し、療養型病院は病状が比較的安定している患者さんの長期的な療養を支援します。急性期治療が終了し、病状が安定した患者さんが次のステップとして療養型病院に転院することが多いです。

介護施設との違い

介護施設（特別養護老人ホームや有料老人ホームなど）は、主に日常生活の介護が必要な方を対象としています。一方、療養型病院では、医療行為が必要な患者さんに対して医師や看護師による医療ケアが行われる点が大きな違いです。つまり、療養型病院は医療と介護の両方を提供することができる施設です。

療養型病院の種類

日本では、療養型病院にはいくつかの種類があります。主なものを以下に紹介します。

医療療養病床

医療管理が必要な患者さんを対象とした病床です。慢性疾患や長期の治療が必要な患者さんが多く入院しており、医師による診療や看護師によるケアが日常的に行われます。

介護療養病床

介護保険が適用される病床で、長期間にわたる介護と医療を提供します。医療療養病床と比べて、介護サービスの割合が高く、日常生活のサポートが重視されます。しかし、近年では介護療養病床の廃止が進んでおり、他の介護施設に転換されるケースも増えています。

療養型病院は、長期療養が必要な患者さんのための医療施設であり、急性期の治療が終わった後のリハビリや日常生活の支援を提供します。病状が安定していても、医療管理や日常の介護が必要な方にとって、療養型病院は重要な役割を果たします。

療養型病院で「ひどい」と感じる主な原因

療養型病院に関して、「ひどい」と感じる体験や不満の声を耳にすることがあります。こうしたネガティブな意見の背景には、さまざまな原因が考えられます。療養型病院で「ひどい」と感じる主な原因について詳しく解説していきます。

スタッフの対応が悪い

スタッフの対応が不十分だと感じる場合、患者さんやその家族は不満を抱きやすくなります。以下のような具体的な問題が報告されることが多いです。

説明が不十分：治療方針やケアの内容について、医師や看護師からの説明が不十分であったり、専門用語が多すぎて理解しにくいことがあります。
態度が冷たい：忙しさのために、スタッフが患者さんや家族に対して冷たい対応を取ることがあります。これは、人手不足によって十分な時間を割けないことが原因です。
コミュニケーション不足：医療スタッフ間やスタッフと家族間のコミュニケーションがうまく取れておらず、情報が伝わらないことがトラブルの原因となります。

医療ケアの質が低い

療養型病院における医療ケアの質が低いと感じる原因には、以下のような要因が考えられます。

リハビリの頻度が少ない：急性期病院に比べ、リハビリの回数が少なかったり、専門のリハビリスタッフが十分に確保されていないことがあります。
医師や看護師の人数が限られている：スタッフが少ないため、個々の患者さんに対して十分な医療ケアが提供できない場合があります。
慢性的な医療対応：慢性疾患や高齢者の長期療養が多いため、治療よりも管理や観察が優先され、積極的な治療が行われないことがあります。

設備が古い、環境が良くない

設備や環境に不満を感じることも、「ひどい」と感じる理由の一つです。

建物や設備が古い：療養型病院の中には、長期間にわたって改修されていない施設もあり、設備が老朽化していることがあります。エアコンやトイレの故障、リハビリ設備の不足などが問題となることもあります。
清潔感の欠如：清掃が行き届いていなかったり、古い建物であるために臭いが気になる場合もあります。
多床室でのプライバシーの確保が難しい：個室が少なく、他の患者さんと同室であるため、プライバシーが守られにくい状況があります。

患者のプライバシーが守られない

プライバシーの問題も、療養型病院での不満の原因となります。

多床室での生活：療養型病院では、複数の患者さんが同じ部屋を共有することが多く、プライバシーが保たれにくいです。特に、家族との面会時や医療ケアの際に、他の患者さんの存在が気になることがあります。
個人情報の取り扱いが不適切：医療情報やプライバシーに関する情報が適切に管理されていない場合、患者さんや家族は不安を感じることがあります。

食事や日常生活のサポートに不満がある

療養型病院で提供される食事や生活支援の質に不満を抱く場合もあります。

食事が質素で味気ない：病院食は栄養バランスを重視するため、味や見た目に物足りなさを感じることがあります。また、食事内容が毎日同じようなものになることも、不満の一因です。
日常生活のサポートが不十分：スタッフが多忙なため、入浴やお手洗いの介助などのサポートが行き届かないことがあります。

療養型病院で「ひどい」と感じる原因は、スタッフの対応、医療ケアの質、設備の老朽化、プライバシーの欠如、日常生活支援の不備など、多岐にわたります。療養型病院の利用を検討している方は、施設選びの際に事前にしっかりと情報を収集し、見学や相談を通じて納得できる選択をすることをお勧めします。

療養型病院でなぜこのような問題が起こるのか

療養型病院に入院している患者さんやその家族から、「ひどい」と感じる不満や苦情を耳にすることがあります。療養型病院は、長期的な医療ケアや生活支援を提供する施設ですが、それでも多くの人が満足できるサービスを受けられないケースが少なくありません。療養型病院が「ひどい」と感じられる問題がなぜ起こるのか、その背景や原因について解説します。

人手不足によるケアの質の低下

人手不足は、療養型病院で起こる多くの問題の根本的な原因の一つです。

看護師や介護士の数が足りない：療養型病院では、患者さん一人ひとりに対するケアが求められますが、スタッフの数が十分でないため、個別対応が難しい状況があります。多くの患者さんを少ない人数でケアしなければならず、その結果、十分な看護や介護が行われにくくなります。
スタッフの負担が大きい：人手不足が続くと、スタッフ一人あたりの負担が増加し、ストレスや疲労が蓄積します。これが原因で、ケアの質が低下し、患者さんへの対応が雑になることがあります。

背景：医療業界全体で人手不足が深刻な問題となっており、特に高齢者の増加に伴って医療や介護サービスの需要が増大しています。そのため、療養型病院も含めて、医療・介護施設はスタッフの確保が困難な状況にあります。

医療費削減の影響

医療費削減の影響が、療養型病院の運営に悪影響を及ぼしています。

経費削減によるサービス低下：政府が進める医療費抑制政策により、療養型病院には経費削減のプレッシャーがかかっています。その結果、スタッフの削減や設備投資の遅れが発生し、医療サービスの質が低下することがあります。
医療報酬の低さ：療養型病院における医療行為は急性期治療に比べて医療報酬が低く設定されています。そのため、病院経営が厳しくなり、サービスの質に影響を与えることがあります。

背景：日本の医療制度は、高齢化に伴う医療費増大への対策として、医療費の抑制策を取っています。しかし、それにより、療養型病院のような長期療養施設の経営状況が厳しくなり、患者さんに対するサービスの低下が起こりやすくなっています。

療養型病院の役割に対する誤解

療養型病院の役割についての誤解や期待とのギャップが、満足度の低下につながることがあります。

積極的な治療を期待してしまう：療養型病院は、病状が安定している患者さんに対する長期的なケアを目的としています。しかし、家族が急性期病院のような積極的な治療を期待すると、思っていたサービスが受けられないと感じることがあります。
介護施設と混同してしまう：療養型病院は医療施設であり、介護施設とは異なります。医療ケアが重視されるため、介護施設と同じような介護サービスやリハビリを期待すると、不満が生じることがあります。

背景：療養型病院は医療と介護の中間に位置する施設であり、その役割や機能が分かりにくいことがあります。このため、施設の特徴や提供するサービスを正しく理解しないまま入院すると、期待と現実のギャップが生じてしまいます。

患者さんの多様なニーズへの対応が難しい

療養型病院では、多様なニーズを持つ患者さんが入院しており、すべての患者さんに満足のいく対応をすることが難しい場合があります。

個々のケアプランの作成が困難：患者さんの状態やニーズは人それぞれ異なりますが、施設の運営方針やスタッフのスケジュールの都合で、すべての患者さんに最適なケアプランを提供することが難しいことがあります。
高齢者の多様な症状に対応するためのスキル不足：高齢者のケアには、医療的な知識だけでなく、認知症ケアや心理的なサポートも必要です。しかし、これらすべてに精通したスタッフが十分に揃っていない場合、適切な対応が難しくなることがあります。

背景：療養型病院は多くの患者さんを受け入れなければならず、限られたスタッフで多様なケアニーズに対応しなければなりません。このため、患者さんごとに最適なケアが行き届かないことがあるのです。

建物や設備の老朽化

療養型病院の建物や設備が古いことが、不満の原因になることがあります。

老朽化した施設：療養型病院の中には、建築年数が経過し、施設が老朽化しているところがあります。設備が古いと、快適な療養環境が提供されにくくなることがあります。
最新の医療機器の不足：急性期病院と比べて設備投資が遅れるため、最新の医療機器やリハビリ設備が十分に揃っていないことがあります。

背景：療養型病院は、急性期病院のように高度な医療機器を必要とする施設ではないため、設備投資の優先順位が低くなりがちです。また、医療費抑制策の影響で、改修や新しい設備の導入が進まないこともあります。

療養型病院で「ひどい」と感じる問題が生じるのは、人手不足や医療費抑制、施設の老朽化など、複数の要因が絡み合っているためです。これらの問題を解決するためには、制度の見直しや人材育成、施設の改善など多方面での連携が必要となります。

療養型病院を選ぶ際のポイント

療養型病院は、長期的な療養が必要な患者さんが入院し、医療ケアと生活支援を受けるための施設です。しかし、療養型病院にはさまざまな種類があり、サービス内容や設備、スタッフの質も異なります。家族や患者さんが安心して療養生活を送れるように、どのような点に注意して病院を選ぶべきかを解説します。

医療ケアの内容を確認する

まず、療養型病院で提供される医療ケアの内容を確認しましょう。病院によって提供される医療サービスの内容が異なるため、患者さんの病状や必要な治療に対応できるかが重要です。

専門医の有無：患者さんの病状に応じた専門医が在籍しているかを確認しましょう。たとえば、心臓病や呼吸器疾患の専門医が必要な場合は、そういった医師が常勤している病院を選ぶことが望ましいです。
リハビリテーションの充実度：長期療養をしている間に、リハビリを必要とする患者さんが多いです。リハビリスタッフが充実しているか、どのようなリハビリが受けられるかを確認しましょう。
慢性疾患管理の体制：糖尿病や高血圧、認知症などの慢性疾患に対する管理が適切に行われているかも重要です。

アドバイス：事前に医師や看護師と話し合い、患者さんに必要な医療ケアを具体的に伝えると、適切な病院を見つけやすくなります。

スタッフの質と対応をチェックする

スタッフの質や対応も、療養型病院を選ぶ上での重要なポイントです。患者さんや家族が安心して過ごせるよう、医療・介護スタッフの対応を確認しましょう。

看護師や介護士の人数：スタッフの数が十分でないと、患者さん一人ひとりへのケアが行き届かない可能性があります。入院患者に対する看護師の割合（看護体制）や介護士の配置が適切かどうかを確認しましょう。
コミュニケーション能力：スタッフが患者さんやその家族に対して親身に対応しているか、言葉遣いや態度が丁寧かをチェックします。スタッフの対応が良い病院は、患者さんや家族とのコミュニケーションが円滑で、信頼関係を築きやすいです。
研修・教育体制の充実度：定期的に研修を行い、スタッフのスキルアップを図っている病院は、より質の高い医療ケアを提供している可能性があります。

アドバイス：見学の際にスタッフと直接話し、施設の雰囲気やスタッフの対応を感じ取ることが大切です。

病院の設備や環境を確認する

設備や環境も、療養型病院を選ぶ際に重要なポイントです。快適な療養生活を送れるかどうかは、病院の環境や設備に大きく依存します。

病室の種類：個室、多床室（2人部屋、4人部屋など）のどちらがあるか、またその部屋の快適さ（広さ、窓の有無、トイレの有無）を確認します。プライバシーを重視する場合は、個室が多い病院を選ぶと良いでしょう。
共用スペースの充実度：食堂やリハビリルーム、面会スペースなど、共用スペースの状態や利用しやすさをチェックします。これらのスペースが充実していると、家族との面会やリハビリがスムーズに行えます。
清潔さや施設の新しさ：施設が清潔であるか、定期的に清掃が行われているか、建物が新しく設備が整っているかなども重要です。

アドバイス：病院見学の際には、病室や共用スペースを実際に見て回り、施設の清潔さや設備の状態を確認しましょう。

療養型病院の評判を調べる

インターネットや口コミを活用して、療養型病院の評判を調べることも大切です。評判が良い病院は、患者さんや家族の満足度が高い傾向にあります。

口コミサイトやレビューを確認：療養型病院の口コミサイトや、インターネット上のレビューを参考にすることで、病院の評判を知ることができます。ただし、個人の感想なので、偏った情報に惑わされないようにしましょう。
他の患者さんや家族の意見を聞く：実際にその病院を利用した人からの意見や体験談を聞くことで、より具体的な情報が得られます。親しい人や知人に相談してみるのも良い方法です。
行政機関の評価をチェック：行政機関が発表している医療機関の評価や認定を参考にすることもできます。例えば、地域の医療機関情報システムなどで病院の評価を確認できます。

アドバイス：口コミや評判だけでなく、見学や実際に問い合わせを行い、自分の目で病院の状況を確認することが大切です。

費用と保険対応を確認する

療養型病院の費用や保険対応も、選択する上での重要な要素です。

入院費用の確認：入院費用は病院によって異なります。個室や多床室の料金、食事代、リハビリ費用などの詳細を確認し、予算に合った病院を選びましょう。
保険対応の有無：保険が適用される医療ケアと、適用外のサービス（特別なリハビリや個室利用など）について事前に確認しておきます。保険外サービスが多い病院では、自己負担額が大きくなる可能性があります。
追加費用の確認：入院費用以外にかかる追加費用（洗濯代、日用品費、特別な食事など）が発生する場合があります。すべての費用項目を確認しておくことが重要です。

アドバイス：事前に見積もりをもらい、入院後の費用が予想外に高額にならないように注意しましょう。

見学をして実際の雰囲気を確認する

病院見学は、実際の療養環境を確認する最も効果的な方法です。見学を通じて、病院の雰囲気やスタッフの対応、設備の状態を直接感じ取ることができます。

見学時のチェックポイント：
スタッフが明るく親切に対応しているか。
患者さんがリラックスして過ごしているか。
施設が清潔で快適な環境になっているか。
実際のリハビリの様子や、患者さんの生活支援の状況を確認できるか。

アドバイス：病院見学をする際には、あらかじめ質問事項を用意しておき、気になる点をしっかり確認しましょう。

療養型病院を選ぶ際には、医療ケアの内容、スタッフの質、設備の状況、評判、費用、実際の雰囲気を総合的に考慮することが大切です。家族や患者さんが安心して長期療養を送れる環境をしっかりと確認しましょう。

もし療養型病院で「ひどい」と感じたらどうする

上記に書いた手順でしっかり療養型病院を選んでも、療養型病院に入院していると、思っていたよりもサービスが悪い、スタッフの対応が良くないなど、「ひどい」と感じることがあるかもしれません。家族や患者さんがそのような不満を抱いた場合、どのように対応すればよいのでしょうか？療養型病院で「ひどい」と感じたときの対処法について解説します。

具体的な問題点を整理する

まず、「ひどい」と感じた理由や具体的な問題点を整理しましょう。漠然とした不満ではなく、具体的な事例や状況を明確にすることが大切です。

スタッフの対応が悪い：例えば、看護師が冷たい態度を取った、介護士が患者さんを雑に扱ったなど、具体的な対応や言動を記録しておきます。
医療ケアの質が低い：必要な治療が受けられない、リハビリが十分に行われていないなどの問題を感じた場合、その詳細を確認しておきましょう。
清潔さや設備に問題がある：病室が汚れている、設備が古くて使いにくいと感じる場合、具体的な状況を整理します。

アドバイス：問題が発生した日時や状況を記録することで、後の相談や苦情申し立てがスムーズに行えます。

施設の責任者や相談窓口に報告する

問題が整理できたら、施設の責任者や相談窓口に報告しましょう。まずは施設内で問題を解決することを目指します。

看護師長や介護主任に相談：直接問題の対応をしている看護師や介護士の上司に話をすることで、対応が改善される場合があります。
病院内の苦情・相談窓口を利用：多くの病院には患者相談室や苦情対応窓口があります。問題を具体的に伝え、改善を依頼します。
書面での申し立てを検討する：口頭での相談がうまくいかない場合、問題点を明記した書面で正式な申し立てを行うと、対応が迅速に進むことがあります。

アドバイス：報告する際は、感情的にならず、冷静に具体的な問題点を伝えるようにしましょう。

第三者機関に相談する

施設内で問題が解決しない場合は、第三者機関に相談することを考えましょう。医療機関の外部に相談することで、客観的な視点からの解決策が得られる可能性があります。

医療安全支援センター：各都道府県に設置されている医療安全支援センターでは、医療に関する相談を受け付けています。病院とのトラブルや不満について相談することができます。
市区町村の福祉課：介護サービスに関する不満や問題については、市区町村の福祉課に相談することで、適切なアドバイスを受けられます。
医療監査機関や行政機関への申告：重大な問題がある場合は、医療監査機関や保健所、行政機関に報告することも選択肢の一つです。

アドバイス：第三者機関に相談する際は、病院とのやり取りの記録や問題の経緯を整理しておくとスムーズに話が進みます。

転院を検討する

問題が解決しない場合や、信頼関係が大きく損なわれた場合は、転院を検討することも選択肢の一つです。

他の療養型病院を探す：現在の病院に満足できない場合は、他の療養型病院を探してみましょう。事前に見学を行い、次の病院が現在の不満を解決できる環境であるかを確認します。
急性期病院や回復期病院への転院も視野に：患者さんの状態によっては、急性期病院や回復期リハビリテーション病院での治療が適している場合もあります。
転院手続きの進め方：転院先が決まったら、現在の病院と相談し、転院手続きを進めます。医師の紹介状が必要になることが多いため、早めに主治医に相談しておくと良いでしょう。

アドバイス：転院先を選ぶ際には、今回の問題点を踏まえた上で慎重に検討し、同じような問題が起こらないようにしましょう。

療養型病院を利用して「ひどい」と感じた場合、まずは問題点を整理し、施設の責任者や相談窓口に報告しましょう。それでも問題が解決しない場合は、第三者機関に相談したり、転院を検討することも選択肢の一つです。家族や患者さんが安心して過ごせるよう、適切な対応を心がけ、問題解決に向けて積極的に行動することが大切です。